【徹底解説】転職エージェントの選び方~人によって選ぶべきエージェントは違う~

転職エージェントを使う上で最も重要なこと

転職エージェントを利用する上で、最も重要なことが何かご存知でしょうか?

それは「良い転職エージェント」に登録することではなく、「良い担当者(転職アドバイザー」に出会うことです。

良い担当者とは

①キャリア相談のスキルが高い
②志望業界・志望企業に関する知識が豊富
③企業に人材を売り込む営業スキルがある
④相談に関するレスポンスが早い

という4つを要素を持つ担当者。

転職エージェントの中でも多くの内定者を出しているエース級の担当アドバイザーに出会うことができれば、転職活動が成功する確率が高くなるでしょう。

この記事では転職エージェントの選び方はもちろん、良い担当者との出会い方についても解説しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

転職エージェントを選ぶ上での前提条件

まずは以下の図を見てください。
転職エージェント毎にターゲットとしている年収の傾向値を「◎」「〇」「△」「×」で掲載しております。

年収・スキル区分大手・中堅
エージェント
小規模
エージェント
ハイクラス
エージェント
専門エージェント
(医療・金融等)
年収400万未満×
年収400万~×
年収600万~
年収800万~
年収1000万~

前提として、転職エージェントによってターゲットしている求職者が違うということを理解しましょう。年収が低いのにハイクラスエージェントを利用したり、専門性が高いのに通常の転職エージェントを使うことで期待したサービスを受けることが難しくなるため注意が必要です。

また、転職エージェントによってサービス内容が異なることを理解していない方もいらっしゃいます。詳しくは以下の記事に一度目を通してください。

「大手は求人数が多いから、絶対に大手エージェントを選ぶべき!」という解説記事もよく見掛けますが、現状は人材紹介会社向けに求人データベースを提供しているサービス(Crowd Agent/マイナビジョブシェアリングなど)があり、大手の転職エージェントと比較しても取り扱いできる求人に差がなくなりつつあります。また、キャリア相談に重きを置いているのであれば、小規模なエージェントを選んだほうが親身になって相談にのってもらえるケースも多いでしょう。

まずは自分自身に合った転職エージェントを選ぶことが大前提。
それではそれぞれの転職エージェントの特徴を解説していきます。

大手・中堅エージェントとは?

まず、大手・中堅の転職エージェントで代表的な5社を紹介します。

(1)リクルートエージェント
(2)dodaエージェント
(3)JACリクルートメント
(4)パソナキャリア
(5)マイナビエージェント

率直に言って、名前が知られているような大手・中堅の転職エージェントであれば保有している求人数以外にサービスの違いはありません。

微妙な違いとして、dodaエージェントパソナキャリアは低年収(400万未満)の方を受け入れてくれやすいという傾向があったり、JACリクルートメントはハイクラス(年収高めの案件や外資案件)に強いという傾向がありますので、どういった求人を紹介して欲しいかによって登録するエージェントを選べば問題ないでしょう。

転職エージェント400万円
未満
400万円~
600万円
600万円~
800万円
800万円~
1000万円
1000万円
以上
リクルートエージェント
dodaエージェント
JACリクルートメント
パソナキャリア
マイナビエージェント

最初に説明した通り「誰が担当するか?」で転職活動の成否は大きく変わります。

あなたの年収400~800万の間で、専門性がない業界・職種であれば大手の転職エージェントの中から2~3社登録して比較するのがベストでしょう。2~3社のキャリア面談サービスを受けた上で「最も親身になって的確なアドバイス、的確な求人紹介をしてくれた転職エージェントの担当者」を選んで転職活動を進めていく方法が良いと思います。

よく「●●エージェントはサービスが良い」「××エージェントは対応が悪い」といった記事を見掛けますが、どの会社でも「サービスがよい担当者」もいれば「サービスが悪い担当者」もいますし、求職者との相性もあります。たまたま受けたサービスに対して「悪い」と感じた人の意見を真に受けるのは危険ですので注意してください。

どの転職エージェントにすれば良いかどうしても決められないという方は、求人数が最も多い「リクルートエージェント」にまずは登録しましょう。年収が高めの方であれば、追加でJACリクルートメント、年収が低めの方であればdodaエージェントパソナキャリアマイナビエージェントを選べば間違いないと思います。

小規模エージェント

世の中には大量の小規模な転職エージェントが存在していますが、「キャリア相談」をしっかりしたいという方は小規模エージェントがおすすめです。

大きく2つの理由があります。

理由1:優秀なキャリアアドバイザーにあたる確率が高いこと

小規模な転職エージェントは、元々大手の転職エージェントで働いていた優秀なトップ営業マン(キャリアアドバイザー)が独立して立ち上げたケースが多く、社長自らがキャリアアドバイザーとして担当してくれるケースも多いでしょう。優秀なキャリアアドバイザーは、キャリア相談はもちろん、職務経歴書の書き方や面接のアドバイス、企業への売り込みまで満足いく仕事をしてくれるでしょう。

理由2:親身に相談に乗ってくれる

大手転職エージェントの場合、大量に登録者がいますので担当者1名で数十人の転職希望者を担当します。その反面、集客力がない小規模な転職エージェントは大手に比べると1名あたりの担当数が少なく、一人ひとりにしっかりと時間をかけることができるのです。
転職活動に行き詰っているケースも経験豊富なキャリアドバイザーとの相談の中で、新たな道を見つけることができたり、思わぬ提案をもらえることも出てくるでしょう。年収が低く、キャリアに自信がない方は一度小規模なエージェントに相談してみてください。

小規模なエージェントを探すのは難しいですが、もっとも簡単な方法は「スカウト型転職サイト」に登録しておくことです。しっかりと職務経歴を登録しておけば小規模なエージェントからスカウトが届く可能性が高くなりますので、以下の記事を参考に登録してみてください。

ハイクラスエージェント

ハイクラスエージェントがメインターゲットとしているのは年収800万円以上の求職者。管理職や高いスキルを求める高年収案件を中心に扱っている転職エージェントです。サービス内容は通常の転職エージェントとは大きく変わりませんが、ハイクラス求人に特化しているため求人の質が高く、担当者もハイクラス求人に特化した知識・ノウハウを持っているので安心してサービスを受けられるでしょう。エージェントによって異なりますが概ね現時点の年収が最低600万以上ないと登録自体を断られてしまう可能性もあるので注意してください。

代表的なハイクラスエージェントは

(1)パソナキャリア ハイクラス転職支援サービス
(2)ランスタッド
(3)リクルートエグゼクティブエージェント
(4)エンワールド
(5)ロバート・ウォルターズ

などになります。

現時点の年収が高く、さらなるステップアップを望んでいる方は、ぜひ登録してみてくださいね!

なお、「リクルートダイレクトスカウト」、「ビズリーチ」などがハイクラスのエージェントとして紹介されているケースがありますが、「リクルートダイレクトスカウト」、「ビズリーチ」はスカウト型転職サイト(転職エージェントが求職者をスカウトするためのサイト)になります。詳しくは以下の記事で解説していますのでご確認ください。

また俗にいう「ヘッドハンティング会社」と今回紹介している「ハイクラスエージェント」は違います。

「ヘッドハンティング会社」は経営層・役員クラスの人材や、特殊な技能が必要なプロフェッショナルなど難易度の高い企業からの求人依頼に対して、採用候補者を探し出し、転職意思がない人材を独自のノウハウで口説き落としていくタイプのエージェントです。

専門エージェント(医療・金融等)

専門エージェントは医療業界や金融業界に特化した転職エージェントです。医療業界や金融業界は一般的な業界と求められるスキルが異なるため、業界に精通した専門の転職エージェントでないと、企業(病院等)が求める人材要件を正しく理解できないため、一般のエージェントと区分けされるケースが多くなります。

医師の転職場合

(1)エムスリーキャリアエージェント
(2)マイナビDOCTOR
(3)リクルートドクターズキャリア・・・など

看護師の転職の場合

(1)医療ワーカー
(2)看護のお仕事
(3)マイナビ看護師・・・など

金融業界の場合

(1)マイナビ金融エージェント
(2)ムービンストラテジックキャリア
(3)コトラ・・・など

リクルートやマイナビなどの大手転職エージェントも医療業界や金融業界に対して専門の転職エージェントサービスを準備しています。

また最近では「エンジニア職」のニーズが高まっている背景もあり、

(1)レバテック キャリア
(2)Geekly
(3)マイナビIT AGENT

など、IT業界やエンジニアに特化した転職エージェントも出てきています。

もし、このような特殊なスキルを求められる職種の場合は、専門エージェントに相談したほうが良い結果に繋がるでしょう。

まとめ:転職エージェントの選び方

改めて繰り返しますが、大切なのは「良い転職エージェント」に登録することではなく、「良い担当者(転職アドバイザー」に出会うことです。

多くの人は大手転職―エージェントに登録すれば間違いありませんが、

・高年収の方はハイクラスエージェントのほうが質が高い求人を紹介してもらえる。
・キャリア相談を充実させたい方は小規模エージェントのほうがより親身に相談にのってもらえる
・専門的な職種の方は、業界に詳しい専門エージェントのほうがアンマッチが起こりにくい。

ということを頭に入れておいた方が良いと思うます。

皆さんの転職活動の成功を願っております。

※全国の転職エージェント・転職サイトをまとめた以下ページも参考にしてください。

【完全版】全国約400社の転職エージェント・サイト一覧(2021年)

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