サラリーマンからの起業を考えたとき、どう準備すれば良いか悩む人は多いと思う。
「サラリーマンが起業準備する最適な方法」について私が実践した方法を成功・失敗含めて3つ紹介したい。
普段の生活の中で思いついたアイデアをノートに書き留める
私は数年でノート3冊分ほどのアイデアを溜め込み、そのアイデアのどれかが、起業の元ネタになると考えていた。
この方法は、生活の中の不便さや改善点に気付き「事業アイデア」を見つけ出す視点は磨かれるが、そこには大きな勘違いがあった。
その間違いとは「アイデアを見つける」ことよりも「アイデアをビジネスにする」ことのほうが何倍も難しいということだ。
私が思いついたアイデアの95%以上は、すでに世の中にサービスとして存在していたし、自分自身で深堀りできないアイデアをたくさん出しても何の意味もない。
アイデアを出すことは大切だが、アイデアを出す以上に「ビジネスとして成り立たせることが難しい」ことを事前に把握しておく。そして、アイデアを出すことに使う時間よりも「アイデアをビジネスにするために時間を使う」というのが、私が起業準備で学んだことだ。
周りにいる経営者の話を聞く
私は経営者の方と話ができる場(セミナー・交流会など)に参加することで、起業に参考になる話が聞けたり、コネクションが得られると考えていた。
実際にこの方法を試し、多くの経営者と話をした私は自分が成長した気がしたし、起業に一歩近づいた気分になっていたが、ここにも大きな勘違いがあった。
それは、普通に働くサラリーマンが、経営者から事業・経営課題の話を聞いても表面的にしか理解ができないということだ。
「優秀な人材の採用が難しい」と聞いても、「そうなんだ~」としか思えないが、実際に採用の問題にぶち当たっている者同士であれば「選考で優秀な人材を見極める方法はないか?」「転職サイト以外の採用手法はないか?」など具体的な議論ができる。
当時の私は目線が低く、経営者の話を聞いても何の身にもならなかった。
また、1サラリーマンが社長と名刺交換をしておしゃべりしたくらいでは、コネクションと呼べるような関係を築くことはできない。
仮に経営者と話をするのであれば、話を聞くのではなく、アイデアを経営者の方にぶつけてダメだしをもらったほうが百倍良いだろう。直接アイデアをぶつけると喜んで回答してくれる人が多いし、レベルの高いアドバイスをもらえることも多いと思う。
※アイデアをぶつけるくらい本気で話をしたほうが、「面白い奴」って思ってもらえるケースが多く、時には出資したいという話になることもある。
週末を使って仲間とアイデアのブレストをする。
これは私が一番おすすめする方法。
サラリーマンとして給料ももらって働いている以上、現在の仕事を100%以上こなす必要があり、起業を目指すようなワーカーホリックな方は平日の起業準備が難しい。
だからこそ、週末を利用する方法はサラリーマンの起業準備に一番合っている。
私も一緒に起業するメンバー、ときには別業界の方を仲間に入れてブレストする機会を毎週とっていた。
1人で考えていたときはアイデアが精錬されるスピードが遅く悶々とすることも多かったが、自分と違う強みをもった優秀な人材とブレストを進めると、アイデアが飛躍的に精錬され数倍のスピードで準備が進む。
事業アイデアが良いものに仕上がってきたら、一緒にブレストしてきたメンバーと起業するのも良い。
これはビズリーチを起業した南壮一郎さんも実施されていた方法で「草ベンチャー」と呼んでいるようだが、私も参考にさせてもらった。(週末に草野球をやるように、サラリーマンがベンチャーをするという意味のようだ)
何事も行動がすべて。
起業したいと思っている方は、週末に気の合う仲間を誘って、起業アイデアを出し合い、アイデアをブラッシュアップする過程を進めてみてはどうだろうか?
ブラッシュアップされたアイデアが起業への第一歩になると思う。