転職希望者がアピールする「行動力」と企業が評価する「行動力」の違い

面接で「私は行動力があります!」とアピールする求職者は多い。

詳しく質問をすると

「流行っている商品があれば、すぐに買ってみます」
「仕事を依頼されたら考えるよりも、まず行動をします」

といった回答が返ってくる。
世の中には「すぐに行動を起こす」ことを「行動力」とアピールするケースが多いようだ。

果たして、「すぐに行動を起こす」ことを企業は望んでいるのだろうか?

本当に評価される「行動力」とは何か?を面接官の立場から解説したいと思う。

評価される「行動力」とは何か?

例えば、「流行している商品をすぐに買う」のは好奇心が強く、アイデアが必要な部門で求められる素養かもしれない。「仕事を依頼されたら考えるよりも行動する」という考え方が必要なシーンも多いだろう。しかし、「すぐに行動を起こす」タイプは好奇心で仕事のモチベーションが変わったり、深く考えることが苦手な(深く考えることを放棄し、行動をしている)人材が多いのも事実だ。

実は企業が求める「行動力」と「すぐに行動を起こすこと」は根本が違う。

企業で評価する「行動力」とは「難しい課題に何度も立ち向かう力」のことだ。

「行動力」のない人は、壁にぶち当たると1度の行動であきらめてしまうが、「行動力」のある人は苦しい局面でも何度でも考え、行動を起こし、試行錯誤しながら解決策を導き出せる。

「すぐに行動を起こす」ことができても、何度も立ち向かうことができなければ意味がないのだ。

企業が求める「行動力」は「忍耐力」が求められる

例えば、転職を何回も繰り返している人は、「行動力」はあるが「忍耐力」がない典型的なタイプ。採用で不利になるのは、忍耐力が欠如していると評価されるためだ。

「難しい課題に何度も立ち向かう力」には忍耐力が求められる。

私が採用の現場に立ち会うときも。「行動力」に「忍耐力」が伴っているかを見るようにしている。おそらく採用に力も入れている企業であれば、同様の判断をしているのではないだろうか。

大きな課題にぶつかったとき、それをやり遂げる力があるか?
つまり忍耐力をもって、行動をし続ける力こそが企業で活躍できる力だと言える。