【他己分析】自分自身の得意を知る簡単な方法

皆さんに回りにこんな方はいないだろうか?

・営業に向いていないのに営業の仕事をしている人
・数字に弱いのに、分析の仕事をしたがる人
・細かいことが苦手なのに、エンジニアをしている人

このような人たちをサッカーに例えると、攻撃の能力が高いストライカータイプなのにDFをしていたり、守備の能力が高いのに「点が取りたい」と言ってFWをやっているようなものだろう。

何故、このようなアンマッチが起きるのか?
どうすれば、防ぐことが出来るのか?

を解説したいと思う。

アンマッチが起こる原因:新卒一括採用

日本では多くの人が大学生・専門学校生、高校生の就職活動期間を経て、新卒一括採用で企業に入社する。「決められた期間で就職先を決めなければいけない」という暗黙のルールがあり、多くの学生が「職種選び」ではなく「会社選び」をしているのが現状だ。

しかし、仕事をする上で本当に重要なのは「会社選び」ではなく「職種選び」。

「自分は●●が得意だから営業をやりたい」
「自分は××が得意だからエンジニアになりたい」
「自分は▲▲が得意だから会計の仕事をしたい」

と職種を決め、それから会社を選ぶのが当然の流れだと思う。

しかし、現在の日本は

「会社を選ぶ」
⇒「入社する」
⇒「会社が配属先を決める」
⇒「最初に配属された仕事を一生の仕事にする」

という他人任せのキャリアとなっている。
これが人材の「得意」を伸ばせない日本の新卒一括採用の問題点だと考えている。

アンマッチが起こる原因:「得意」を見抜けない日本教育

皆さんは「自分自身が得意なこと」と聞かれてすぐに答えることができるだろうか?

現在40代の私も、この質問に明確に答えられるようになったのは30代になってからであったと思う。今まで自分の「得意・不得意」に向き合ってきた経験がなかったし、誰からもそのような指摘・アドバイスをもらったことがなかったからだ。

就職活動時に「自己分析・他己分析」という言葉は聞いたが、実際に自己分析はしていなかったし、会社はネームバリュー、待遇、フィーリングで選んでいたし、多くの人が私と同じような状態だと思う。

ピアニストの辻井伸行さんのお母様の記事でこんなエピソードがある。

伸行がまだ8カ月のころ、『英雄ポロネーズ』という曲が好きでよくCDを流していました。それを聴くと笑ったり、足をばたつかせて音を立てたりと、全身で喜びを表現していたんです。「よほど好きなんだなあ」と毎日流していたら、ある日CDが傷ついて再生できなくなったんですね。それで、また『英雄ポロネーズ』が入ったCDを買って流したんです。すると、全然反応しない!最初は「同じ曲ばかり流していたので、もう飽きてしまったのかな…」と思ったんですが、「大好きな曲で、あんなに喜んでいたのにどうしてだろう…」と、前のCDと見比べてみたら、演奏家が違っていました。「前のCDの演奏が好きだったのかも…」と思い、買いなおして聴かせたらまた喜んで手足をバタバタし始めたんです。そのとき、“ピアニストの演奏の違いを聴き分ける耳を持っている”ということに気づいたんです。
(たまひよONLINE記事より抜粋)

辻井さんはわかりやすい例だが、両親や周囲の教育者が「この子は何が得意なのか?何が苦手なのか?」を意識することで、子供の才能に気付くケースは多く、得意・不得意に気付けるかどうかが人生を左右するのだと思う。日本の教育が辻井さんのお母様のように「得意」を見つけることに注視する体制になれば、未来が良い方向に変わっていくだろう。

自分自身の「得意」を知る簡単な方法

では、得意・不得意を知らずに大人になった私のようなタイプはどうすれば良いだろうか?

先に答えを言ってしまうと「自己分析・他己分析」をすることになるのだが、「自己分析・他己分析」の作業は何時間もかかり、かなり面倒な作業となる。だからこそ、ほとんどの人が「自己分析・他己分析」をやったことがないのだろう。

しかし、そんな大変な作業をしなくとも、80%以上の確率であなたの得意を言い当ててくれる人がいる。
それは「両親」「兄弟」「妻」など、あなたと最も多くの時間を過ごしてきた人だ。

「両親」「兄弟」「妻」に一度、以下の質問を順番にしてみて欲しい。

①自分自身の「長所」「短所」は何だろうか?(性格面の質問)
②自分自身の「得意なこと」「苦手なこと」は何だろうか?(行動面の質問)
③自分自身に合っている職種は何だろうか?

この3つの質問を①から順番に行った結果、出てきた③の職種はあなたに向いている仕事である可能性が高い。
複数の人に聞いても同じ答えが返ってきたのであれば、その答えは確実だと言えるだろう。

自分自身のことは自分が一番気付かないものだ。かくなる私も30代になって、会社の人事異動により「事務職(企画職)」から「営業職」へキャリアチェンジを行ない、営業が得意であることに気付いた。後日「俺、営業向いていると思う」という発言をしたとき、両親や妻は「何を今更言ってるの?」という反応だったことを考えると、もっと早くキャリアチェンジすべきだったのかもしれない。(実際、父も2人の兄も営業が得意のようだ)

私は8年前に行なった「起業」も同じだ。周囲からは以前より「組織にいるよりも起業のほうが向いている」と言われていたし、起業することに対して妻は一切反対をしなかった。「夫が起業することに心配はないか?」と質問したとき返ってきた言葉は「起業しても、何とかするタイプだから大丈夫でしょ」という言葉だった。

就職、転職、起業など、新たなキャリアチェンジの考えるのであれば、一度あなたの身近な人(両親・妻・兄弟等)に上記3つの質問をしてみてもらいたい。周囲にとっては当たり前だったとしても、あなた自身にとって思ってもみなかった答えを聞く可能性もあると思う。