自己分析・他己分析のやり方~自分の「モチベーション」「得意」「不得意」を知る~

就職活動の時期に話題になる「自己分析」と「他己分析」。

自己分析は重要だと言われていますが「一度もやったことがない」または「表面的にしかやっていない」という人が多いのではないでしょうか?

自己分析・他己分析は、自分自身の得意・不得意を知るための分析。
これは人生の幸福度を左右する重要な分析です。

この記事では

①自己分析・他己分析とは何か?
②自己分析・他己分析の目的
③自己分析・他己分析のやり方

を解説します。
理解を深めて自己分析・他己分析を進めてみましょう。

自己分析・他己分析とは?

自己分析とは「自分を分析すること」、他己分析とは「他人があなたを分析すること」です。

人は産まれてから社会に出るまで「勉強(テスト)」や「運動(50m走のタイムなど)」をスコア評価される機会が多々ありますが、仕事で求められるような「提案スキル」、「調整スキル」、「分析スキル」などのスキルをスコア評価される機会がありません。

ほとんどの人は、自分が得意な「教科」や「運動種目」は理解していても、自分が得意な「仕事のスキル」を理解していないのです。

自己分析・他己分析の目的

自己分析・他己分析の目的は、
「自分自身の得意・不得意を知り、自分の合った仕事を選択すること」です。

例えば、コミュニケーションが苦手なのに営業職に就いたり、数字が苦手なのに経理職に就いてしまうような不幸をなくし、より得意が活かせる仕事を選ぶために行なうのだと考えてください。

「何故、得意を活かせる仕事を選ぶべきなのか?」は以下の2つの記事で詳しく説明していますのでご覧ください。

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1点だけ、注意が必要なのは
「自己分析・他己分析は職種選びが目的であり、会社選びが目的ではない」ということです。

多くの人はネームバリューで就職先を選んでしまいますが、大手企業でも中小企業でも同じ業界であれば仕事内容は大きく変わりません。例えば、求人サイトを運営している企業の営業職であれば、大手企業であっても、中小企業であっても「求人を獲得すること」が仕事であり、仕事で求められるスキルは変わらないのです。

大手企業と中小企業で異なるのは
・待遇(給与・福利厚生)や評価制度
・一緒に働く人材のレベル
・社内で使っているシステム・仕組み
・使える予算(問題解決に向けた打ち手)

など、仕事のスキルとは関係のない部分。

よって、自己分析・他己分析は「自分に合う職種を選ぶこと」を目的としてください。
その後の会社選びについては以下の記事を参考にしていただければと思います。

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「やる気スイッチ」を見つける自己分析

自己分析では、自分自身の「過去」の行動や心情を振り返り、自分自身の喜怒哀楽を振り返ることから始まります。記憶が残っている小学校1年生頃から振り返ると良いでしょう。

手順を以下に説明しますので、ぜひやってみてください。

①記憶に残っている出来事を7歳頃から現在まで1年毎に書き出す。

小学校1年生の頃から1年毎に覚えているとを書いていきます。
運動会のこと、受験勉強のこと、恋愛のこと、悔しかったこと、うれしかったことなど、感動したこと・・・。多数の思い出を書き込んでください。

②何故、記憶に残っているのかを記載する。

記憶に残っている理由は、大きく心を揺さぶられたからです。①で書き込んだ思い出に対して、「どういう感情があって記憶に残っているのか?」を書き込んでください。
感情は「●●することが好きだった」、「●●することが楽しかった」などできるだけ具体的に書き込むようにしましょう。例えば
「服が好きだった」ではなく、「服をデザインすることが好きだった」「オシャレな服を着ることが好きだった」
「旅行が好きだった」ではなく、「旅行の企画をすることが好きだった」「旅行を通して新しい場所に訪れることが好きだった」
など具体的な行動を書くことが重要です。

③自分自身の感情パターンの導き出す

書き出した①、②を集計します。多くの人は、①、②で書き込んだ感情に一定のパターンを導き出すことができるでしょう。例えば「小学校のときに嬉しかったこと」と「高校の時の嬉しかったこと」が同じだったり、「中学校で悲しみを感じたこと」と「成人してから悲しみを感じたこと」が同じだったりします。
ここで導き出した一定のパターンのうち「喜びや楽しさの感情」を得られやすい仕事、「怒りや哀しみの感情」を遠ざける(又は解決する)仕事を選ぶことで高いモチベーションを維持することができるでしょう。

「得意」を見つける他己分析

自分のモチベーションの源泉を見つける自己分析と異なり、得意を見つけるのが他己分析です。
他己分析は以下の手順で進めてください。

①両親・妻(彼女)・友人・同僚から自分自身の得意・不得意をヒアリングする。

自分と付き合いの長い人を優先して、自分自身の得意なこと・不得意なことをヒアリングしましょう。
自分自身が気付いていなかった得意・不得意に気付けるはずです。

以下の内容を質問すると一通り網羅できるはずですので参考にしてください。

  • ・長所と短所
  • ・第一印象は及び第一印象とのギャップ
  • ・他の人に紹介するとしたら、どんな人として紹介するか?
  • ・向いていると思う業界、業種、職種
  • ・自分との思い出で印象に残っていること
  • ・改善したほうがいいと思うところ
  • ・伸ばした方がいいと思うところ

②意見を集計し、共通項を見つけ出し、得意・不得意に分類する。

上記①でヒアリングした内容を集計し、共通項を見つけ出します。その共通項を「得意・不得意」という軸で2つに分けてください。
例えば「コツコツと努力することが得意だと思う」、「1つのことをずっとやり続けることができる」など類似した回答出てきた場合、それは「得意なこと」である可能性が高くなります。

自己分析と他己分析の結果を照らし合わせる

自己分析で導き出した「モチベーションを維持できる仕事」且つ、他己分析で導き出した「得意な仕事」であれば、それは天職と言えます。まずは「天職」に該当する仕事がないかを探してみましょう!

例えば自己分析で「人と話すことが好き」「旅行を企画することが好き」という結果が出ており、他己分析で「人とのコミュニケーションが得意」という評価があれば、旅行会社の営業職は天職と言えるかもしれません。逆に自己分析で「人と話すことが好き」「旅行を企画することが好き」であっても、他己分析で「人とのコミュニケーションが不得意」という結果であれば、旅行会社の営業職は避けたほうが良いでしょう。

基本的には「他己分析」による評価を優先し、得意なことから仕事を選んだほうが良い結果となります。詳しくは以下の記事も読んでいただくとその理由が理解できると思います。

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ぜひ、一度、自己分析・他己分析をやってみてください。